昨今、様々な蓄電池が市場には出回っていますが、どの蓄電池を選べばいいか迷っている方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では「負荷」という点から商品の選び方のポイントを見ていきましょう。
一般的に電気関連で「負荷」と呼ばれるものは、電気的な機器や設備が消費する電力のことを指します。
ご自宅にあるものでいうと、冷蔵庫やエアコン、テレビなどです。
「電化製品=負荷設備」と考えていただくと、分かりやすいかと思います。
東京都環境公社から発行されている「家庭の省エネハンドブック2022年度版」によりますと、
例えば3人家族で、空調の要らない季節だと1日あたりの消費電力は平均で10kWh程度ですが、
暖房を使用する時期になるとエアコンやその他暖房器具の稼働率が上がり、
1時間あたりエアコンだけで平均450W消費しながら1日の電力使用量を17kWhまで押し上げます。
その他の家電製品であれば例えば冷蔵庫が、200~300W程度、液晶テレビが、50W程度、電子レンジが500W~1500W程度と、
この辺りが電気の使用料の目立つものではないでしょうか?
また、オール電化住宅と一般的な住宅の電気使用量の差としては以下のようになります。
出展:日本エネルギー経済研究所発行「エネルギー・経済統計要覧」掲載の日本の平均的家庭のエネルギー消費量データ
上記のエネルギー消費量をkWhに変換すると、オール電化住宅の年間電力消費量は約7,280kWh、
一般住宅の年間電力消費量は約4,888kWhです。
このように、一般住宅と建物全体を電気のみで(暖房・冷房・給湯)エネルギーをまかなうオール電化住宅とでは、
電気使用量の差が1.4倍にもなるため、オール電化住宅にお住まいの方には蓄電池の導入を検討されることをお勧めします。
蓄電池には主に2種類の使い方があります。
特定負荷型と前負荷型です。
使い方がそれぞれ異なりますのでご紹介させていただきます。
あなたのご家庭にあった蓄電池はどちらでしょうか?
あらかじめ決めた100Vの家電のみを使えるようにするものです。
200V機器のIHクッキングヒーターやエアコンなど、使えない家電は出てきますが、
例えば、リビングの最低限の電化製品(冷蔵庫や炊飯器)や子供部屋の照明器具などの
最低限のバックアップだけでいい方や、マンションや狭小地で設置スペースの確保が難しい方などにおすすめです。
サイズが小さく屋内設置も可能な点が利点として挙げられます。
こうした特定負荷型の蓄電池は、比較的容量は小さいものが多いため、蓄電池の中では安価な商品が多いです。
そのため、費用をあまりかけず家庭用蓄電池を導入したい方におすすめです。
一方、「全負荷型」の蓄電池は、特定負荷とは真逆のタイプとなります。
一般的な住宅であれば、ご自宅すべての負荷設備を賄うことができますので、
自然災害や停電時でも変わらない日常を過ごすことが可能になります。
オール電化のご家庭はもちろん、ペットや小さなお子様のいるご家庭には非常におすすめのシステムになります。
避難所でのプライバシーや衛生面の確保が問題視される中で、
ご自宅での非難が可能になれば日常と変わらない快適な環境を維持することができるため、
小さなお子様や高齢者の方の負担が軽減されることでしょう。
また、家族と共に過ごすことで、精神的なストレスを軽減することができ、災害による「精神的な二次被害」を防ぐことにも繋がります。
しかし、容量が比較的大きくなりますので設置スペース(約冷蔵庫2台分)の確保が必要となります。
そして、残念なことに価格も高くなってしまいます。
費用がかかっても、いざという時の安全や安心を手に入れたい方に向いています。
特定負荷型 全負荷型
それぞれのメリット・デメリットを理解し、蓄電池を導入する目的をはっきりさせることで、ご家庭にあった機種を選ぶことができます。
停電時にどのような過ごし方をされたいかご家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。
蓄電池の購入、設置を検討されている、選び方に不安をお持ちの方は ぜひ一度小川電機にご相談ください!
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